怖い都市伝説「耳から出てくる白い糸」
耳にピアスの穴を開ける。
今では当たり前のように行われていることですが、かつては親にもらった大事な体に自分で傷をつけるなどもってのほかと非難がましい目で見られる時代もありました。
そんなピアスと耳に関する都市伝説が、現在でもまことしやかに語り継がれているのをご存知でしょうか?
それは、ある少女の身に起こったこと。
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自分も耳にピアスをつけてお洒落したい、でも耳鼻科や専門店で穴を開けてもらう勇気もお金もない少女は、思い余って家にあった針で耳に穴を開けてみることにしました。
使ったのは、毛糸を通せるくらい太めの針。
「こんなの刺して大丈夫かな」という不安もありましたが、自力でピアスの穴を開けた人の体験談では布団針を使ったという説も目にしていました。
念のため、針を消毒してから耳を氷で冷却。
そして「えいっ!」と針を耳に突き立ててみると、意外にもすんなり針が刺さっていくのに驚きました。
いってみれば、鶏肉に包丁を入れるような感覚。
でも、痛みが全くないのです。
ほっとした少女は、ピアスを装着してから化膿止めの軟膏を塗りました。
通常、耳に穴を開けたら、2週間ほどはピアスをつけたままで過ごさなければなりません。
穴を定着させるために、ピアスをつけっぱなしにしておく必要があるのです。
けれど、どうも耳がかゆくなってきて、少し不潔かなと思ってきた少女はピアスをとって確認してみることにしました。
かぶれやすいから、炎症が起きているのかもしれない。
ピアスを外してみたら、案の定ぷつっと白いものがピアスの穴から出ていました。
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耳たぶの後ろから押してみると、ピュンッと糸のようなものが飛び出して…
「あっ!」と思った少女は、指先で白い糸をつまんで引っ張ってみました。
すると、耳の中からずるずると白い糸が後から後から出てくるではありませんか!
「全部出さなきゃ!」
焦った少女が思い切り白い糸を引いてみた瞬間、頭の後ろのほうで「プチッ!」という音が聞こえたような気がして目の前が真っ暗に。
「電気が!」
停電したと思った少女は、部屋の電気のスイッチをさぐりました。
が、何度押しても明るくなりません。
実は、少女の耳から出てきた白い糸は視神経。
彼女は大事な視神経を引きちぎってしまったので、二度と前のような視力を取り戻すことができなくなったのです。
もちろん、お洒落なピアスをつけた自分の姿を鏡で見ることも、一度も叶いませんでした。
こんな都市伝説が広まったのは、80年代のこと。
今でもピアスの穴を開けることに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、この都市伝説が出た当時は格別でした。
ピアスの穴を開ける耳たぶに視神経など通っていませんが、実は白い糸が出るのは都市伝説とも言い切れません。
穴が開いていることから汚れがたまりやすく、それが短い糸状になって出てくる人もいるようです。
満員電車でピアスが引っかかり、耳たぶが引きちぎれてしまったというような話もよく聞きます。
これは都市伝説ではなく、本当の話。
音を聞くために大事な器官の耳ですから、ピアスの穴を開けるときも慎重にしたいですね。
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